株で儲けるとはこれいかに
さて、3回前に「続きは次回」とか言っておいてすっかりぶんなげていた続きの話をしましょう。
これまでの話はこちら。
そのなかで
はじめのうちはお金を増やそうと思ってやらない方がいいです。私も(狙っていないわけではないのですが)主な目的はそこにはありません。
という話をしました。
そもそも、株で儲けている人って、どうやって儲けているのでしょうか。
株は、一言で言うと「(返してもらわない)お金を出す代わりに儲けの一部をもらえる権利」です。
例えばAさんという人が100万円を最初に出して、毎年儲けのいくらかをもらえることになったとしましょう。
もらえる金額は最初から決まっているわけではありません。(ここがお金を貸すのとは違うところです。お金を貸す場合は予め利子として、いくら上乗せするか決めます)
会社が儲かればもらえる金額は増えますし、儲からなければもらえないこともあります。
お金を出す方にしてみればいくらもらえそうか?ということが大事になってくるわけです。
今、株を持っている人(株主と言います)に対して毎年1万円を配られていたところ、事業が儲かってきたので、配られる金額を毎年5万円になったことになったとしましょう。
これは実においしいですね。寝てても毎年5万円入ってくる権利。
そうするとほかのある人は「それほしいなー」と思うわけですね。お金を出してでも買いたいわけです。
さて、この毎年5万円入ってくる権利、あなたならいくらで買いますか?
例えば権利を既に持っていたAさんに対してBさんがこう言います。
B「その権利、200万円で売ってくれない?」
もしここでAさんが権利を売ってしまうと、Aさんとしては毎年5万円入ってくる権利は失いますが、今ここで200万円手に入るというのは悪い話ではないかもしれません。
・・・ところで、Aさん最初いくらを出してこの権利を手に入れたんでしたっけ?
100万円でしたよね。
というわけで、最初に出した金額より100万円多く手元に残ったわけです。
これが「株で儲ける」ということです。
つまり、儲けの分け前が入る権利を他人に売ることで当初出した金額より大きな金額を手に入れること、これが儲ける仕組みです。
ということで、株で儲けるためには、いかに高く売れそうな、つまり人気が出そうな株を探せるかということになってきます。
・・・これ、相当難しいですよ?
これができたら苦労しません。
というわけで、最初からこれを目的にすると苦労します。
そりゃぁ、できればいいんですけどもね。
まず我々が目指すべきものは、投じたお金が倍になる、みたいな遠い目標ではなく、この例で行けば、毎年コツコツ1万円入ってくるものを探すところからなのです。
株式投資の本来の目的は「毎年継続的にコツコツお金が入る仕組みを手に入れる」ことです。
今ある現金100万円は、崩して使ってしまえばいつかはなくなってしまいます。
しかし、毎年1万円ずつ湧き出る泉は、1万円使い切ったとしても、次の年にまた1万円入ってきます。仕組みが途絶えることさえなければ、1万円は次の年も、その次の年も入ってきます。だからこそ、今年入ってきた1万円は使い切っていいのです。(もちろん再投資した方がより効果は大きいですが)
ちょっと長くなりました。もう少し次回に話をしようと思います。