エースのステージアップへの軌跡

「当たり前の水準を引き上げる」をテーマに、いろいろなことについて語っていきます。メンタルやスピリチュアルな話からお金や仕事の話まで。

大事なのは「答え」ではない

先日、とあるセミナーに行ったんですね。セミナーといっても堅苦しいものではなく、ちょっと食事を楽しみながらついでにお話を聞きましょう、見たいな感じのです。参加者は20名ちょっと。実にこじんまりとした会場です。しかもクローズド。紹介でないと参加できません。そういう貴重な機会に縁あって参加できました。

で、講師は年齢30ちょっとにして億万長者になった実業家の方。高校生のころお金で相当苦労したことから発奮して、労働に投資にビジネスにと馬車馬のごとく展開した結果、今の地位や人脈を得たとのこと。お金に関してはもうマニア的な知識を持っていますが、それだけでなく人脈もそうそうたるもの。パートナーにもお子さんにも恵まれ、まさに「成功者」といってもいいでしょう(プライベートはちょっとわかりませんが)

で、なにか講師の方から講話があるのではなく、参加者一人一人から質問をきいて、それに答える60分一本勝負。台本なしの完全アドリブ。これがどれだけ大変かというのは、私よりも一度そういう経験をしたことある方なら大きくうなずけるはずです。

さてさて。そんな実業家の方とめったにお話できるわけではないものですし、質問は一人1問限定。これはよく練って考える必要がありますよね。
もしあなたなら、どんな質問をしますか?

つまりこういうことです。

目の前にあなたが憧れとし、こうなりたいという人が現れたとします。その人に対して1つだけ質問できます。
そしてもうその人とは会うことができないとします。
さて、あなたはなんと質問しますか?

ちなみに参加者の人は「仮想通貨でおすすめなものはどれですか?」「いい節税対策はないですか?」「金投資はどうですかね?」などなど。

私はこう質問しました。
「あなたは実業家として様々な場面でジャッジしたり考えてきたと思うのですが、もし私たちがあなたと同じような思考過程をインストールしたいと思ったら、なにをすればいいでしょうか?」

たった一問しか質問できないならば、如何にしてこの人と同じ考えができるか、そしてアウトプットができるのか。

他の人が「答え」を求めたのに対し、私はその「過程」を求めました。

答えを直接的に知ることは再現性がありません。プラットフォームが変われば、あるいはルールが変われば、いや、それでなくともちょっと環境が変わるだけで、今まで使えていた「答え」はたちまち使えなくなるのです。

大事なことはその「答え」になぜたどり着けるのか、です。彼は私とは何が違うのか。彼にできて私にできない理由は何か。私が彼と同じようにできるためにはどこをどう変えればよいか。

よく言われるのが魚と魚釣りの関係です。魚を与えるのではなく、釣り方を教えるべきだと言われますが、これは魚を与えるのは「答え」、釣り方が「過程」にあたります。魚を与えられるだけでは、与えられなくなった途端に飢え死にしていますが、釣り方さえマスターすれば自力でほぼ永久的に魚が食べられるのです。そして、釣り方という直接的な技法から、魚の行動や習性を理解して応用することに展開することができれば、突然魚が獲れなくなったとしても、移動したり網を変えたりということが自力で思いつき、結果としてやはり魚を自力で獲り続けられるのです。

私も時々「答え」を求めてしまいます。ただ、それは一時的にしのげるだけであることを改めて肝に銘じようと思います。
一時的にしのぐこと自体が悪いわけではありません。ただ、「答え」は即効性はあるが脆い。如何にしてそこに辿り着くか、なぜそうなるのか。そこを大事にしなければ本質は得られないでしょう。

ところで、先ほどの抽象的な質問を講師にしたら、やや苦笑いして次の二点を挙げました。

1.好きこそものの上手なれ。好きだからこそ勉強するし詳しくなる。それが活きる。
2.何かに詳しいとともに、別の何かには疎いもの。例えば講師自身は芸能には実に疎い。

というわけで、これからじっくりこれがなぜ答えになりうるのかを考えていきたいと思います。その話はまたいつか。

あ、いつもは入れている写真なのですが、今回は入れ損ねたので、最後に1枚イラストを入れておきます。これが何を指すのか、は置いておくことにしましょう。

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